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研究内容 - 関東学院大学 理工学部 電気・電子コースのホームページです

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研究室紹介LABORATORY INTRODUCTION

研究内容

研究内容

1. ネットワークコンピューティングシステムに関する研究

次世代インターネット関連の研究として,以下の技術分野で研究活動を進めています。

オーバレイネットワーク技術

オーバレイネットワークは、物理的なネットワークの上位層で仮想的なリンクを形成するネットワークです。既存のネットワークの技術的な制約を受けずにサービスを展開することを可能であることから、次世代の通信技術として注目されています。当研究室では、センシングネットワークにおける規模拡張性を高めるオーバレイネットワーク、特に通信プロトコルや構築アルゴリズム、位置情報利用や負荷分散、適切なコンテンツ配置手法などの研究を行っています。

アクティブネットワーク技術

アクティブネットワークは、ネットワーク内のルータがアプリケーション層までの処理を実行するという点、およびユーザがネットワーク内のルータでの処理をプログラムできる点の、2つの点で“Active”であるといわれている。当研究室では、 Openflowに代表されるアクティブネットワーク制御技術に着目し、MACアドレスやIPアドレス、ポート番号などの組み合わせによって決定される一連の通信を「フロー」として定義し、フロー単位での経路制御手法を研究している。これによって、品質の確保やネットワークの利用率向上などが期待しています。

ネットワークの品質(QoS/QoE)制御技術

ネットワークの品質制御技術は次世代ネットワークの要素技術として注目されています。将来、情報通信サービスを提供する側のサービス品質(Quality of Service) だけでなく、利用者側が実感できる品質( Quality of Experience)への要求も益々増大していくと予想できます。実際にネットワークを設計するときには,まずQoEを決めることから始めて、そして,それに見合うようにパケットの遅延,ゆらぎ,消失などのQoS のパラメータを調整する必要があります。

当研究室では、ネットワークのエッジルータにおけるトラフィックの受け入れ方式、センタールータにおけるパケットスケジューリング方式に関する研究を行い、QoS/QoEをサポートする新しい制御手法の開発を行っています。

ネットワークコーディング技術

マルチキャスト通信は、インターネットストリーミングサービス、並列計算機システム内のマルチプロセッサ間の通信などで幅広く使われています。今日までに、光ファイバなどの物理媒体の進歩により通信速度の高速化が実現されてきたが、今後更なる通信の高速化を実現するためには物理媒体の改良だけでなく,プロトコルの改良による高速化が重要になります。マルチキャスト通信に関する最大通信レートの上限を達成する1つの手法がネットワークコーディングであり、ネットワークの各中継リンクにおいて適当な符号化を施し、各シンクが適当な復号化を行うことで、等価的に最大通信レートの上限が達成できます。

当研究室では、ネットワークコーディング理論を研究し、ネットワークコーディング技術を取り入れたトランスポート層、ネットワークルーティングプロトコルと、P2Pネットワークのコンテンツ共有プロトコルの開発を行っています。

大規模センサネットワーク技術

センサネットワークは,個人の生活から社会インフラまでを大きく変える可能性がある技術です。 人やモノの状況をセンサが認識し、センサ同士がネットワークを介して情報をやり取りすることによって、防災や防犯・セキュリティ、食品・農業、医療・福祉、物流、軍事用途など、広範な分野でのIT活用を促進すると期待されています。

当研究室では、大規模無線センサネットワークにおけるセンサノードの消費電力問題の改善や、センサノード同士がデータ転送中継をし合うAd Hoc系ネットワークにおける転送経路の決定問題、無線中継局の配置問題、移動センサネットワークにおける経路発見・修復問題などの研究を進めています。

ネットワークシミュレーション技術

日進月歩の発展を遂げる通信ネットワークは、大容量、高速化、システム間連携へと進んでいます。複雑化するプロトコルやアルゴリズムの研究・設計において、シミュレーションによる検証は、コスト削減、高効率化、再現性の面から非常に重要なフェーズと言えます。

当研究室では、様々なネットワークシミュレータを利用して、既存プロトコル(TCP, HSTCP, RTP, XCP, AODV, DSR, TORA, DSDV, IPsec, VPNなど)の実験検証を行い、高速回線,ヘテロ環境における問題点を究明して、次世代インターネット用新しいプロトコルの研究開発を進めています。

2. 学習オートマトンの基礎理論に関する研究

未知環境において制御機構を自動的に構成し機能の自己補完ができる学習オートマトンの基礎理論について研究をし、強化学習システム、特にマルチエージェント強化学習システムへの新しいアプローチを試みています。 応用研究として、コンピュータネットワークのトラフィック制御、侵入検知、知能ロボット群の分散協調制御などがあげられます。